オーダー「補欠要員~逆襲の館長~」

落語

ウィムッシュ!

補欠要因で呼ばれた落語会から数週間後、依頼元から郵便物が届いた。

自分に対する扱いが雑だったとは言え、高座でかなりの毒舌をやってしまったことが思い出される。

数回深呼吸をし、意を決して開封する。

すると、中には一通の手紙とDVDが。

 

『先日の落語会はありがとうございました。とても楽しい一時を過ごせました。また機会がありましたらよろしくお願いします。』

 

丁寧なお礼文だ。

だが、何だこのもやもやした感情は。

何か大事なことを忘れてる気がする。。。

 

『DVDを作成いたしましたので同封いたします。今後の糧にしていただければ幸いです。』

 

やばい。。。

これはもしや。。。

 

『なお、DVDは当館にて利用者さまに貸し出しをしております。』

DVDのことすっかり忘れてたーーーwww

そう言えば会場の入口にいままでの落語会のDVD置いてあったwww

DVD貸し出しのことすっかり忘れてやりたい放題やっちまったーーーwww

 

まさか自分の醜態が映像記録として市民に貸し出しされているとは。

しかし、今頃になって自分の犯した過ちに気づいても後の祭り。

だが、もしかしたら自分が過剰に感じているだけで実際にはそこまでひどい姿ではないかもしれない。

淡い期待を込めてDVDを見てみる。

 

すると・・・

 

「まぁ、館長さんも気を使ってくれたんでしょうね。関係者用の打ち合わせ資料には『落語国際大会IN千葉入賞者ほか』と書いてありましてね。・・・『ほか』って私一人しかいないじゃないですか!!!」

 

しっかり醜態さらしてたwww

今後の糧どころか苦い記憶しか思い出せねぇよwww

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