「吃音を考えるつどい」に参加してきました

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吃音診療にたずさわる医師のご講演を聞きに、言友会さん(吃音者の当事者団体)のイベントに参加してきました。
ご講演では、「吃音者が生きやすくなるためには何が必要か?」をテーマに脳科学の研究や遺伝の関わり、吃音を取り巻く社会の考え方等、様々な内容のお話がありました。

脳科学の研究

脳科学の分野では、1996年にnatureに「吃音者は発話時に右半球が過活動である」との論文が報告され、それ以降、脳のネットワークの接続異常の事例が次々と報告されたとのこと。

遺伝の関わりでは、2010年にThe NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINEに「リソソーム酵素標的経路における変異と吃音の発生」との論文が報告されたとのこと。

上記のように科学的に吃音が解明されてきていることが説明されました。

制度面の変化

また、2016年に施行された障害者差別解消法により、吃音は学校・職場等で合理的配慮を必要とする疾患とされていることを説明され、 個人モデル・社会モデル・文化モデルからそれぞれ障害についての見方を説明されました。

自分なりの理解を記載しておきます。

車椅子利用者のAさんが駅の階段の前で立ち往生していました。
彼は電車に乗りたいのですが、ホームは階段の上にあります。
困っていると、数人の人が声をかけてくれ、ホームまで担ぎ上げてくれ電車に乗ることができました。
「障害」はどこにありますか?

→個人モデル
障害はその人個人の問題。本人の努力で克服するもの。

→社会モデル
車椅子でアクセルできない駅側、つまり社会側の問題。エレベータ等の合理的配慮が必要。

→文化モデル
通りかかった人が彼を担ぎ上げてくれた。あれが彼の電車に乗るスタイルなんだ!

文化モデルは従来の価値観からの脱却が必要・・・?

ユニバーサルの視点

最後には、吃音児特有の配慮について、「本当に吃音児のみに特化した配慮なのか?」という疑問の投げかけがされました。
・発話速度を下げ、子供のペースに合わせる
・話の途中で口を挟まない
・ゆったりと落ち着いて接する
などなど。。。これらは吃音児だけの配慮ではなく、他のひとたちにもユニバーサルに役立つものなのではないかとのことです。

医師ならではの医学的な視点と、法律や社会的な視点が合わさったとても勉強になるご講演でした。
最近は手技ばかりに目がいってましたが、「生きやすさ」という根本を見直す考えの大事さを改めて学びました。

参考サイト等

備忘録として、ご講演で紹介された用語やサイト等も掲載しておきます。

・ユニバーサルデザイン
「ユニバーサルデザイン」とは、調整又は特別な設計を必要とすることなく、最大限可能な範囲ですべての人が使用することのできる製品、環境、計画及びサービスの設計をいう。(【障害者の権利に関する条約第2条(定義)】より)
例:シャンプーの容器には、触っただけでリンスの容器と区別できるよう、突起がついています。元々は目が不自由な方のために考えられたデザインですが、いまでは目の見える人もシャンプーの最中に目をつむっていてもシャンプーとリンスの区別がつけられるように当たり前のデザインになりました。

・NPO法人 吃音とともに就労を支援する会「どーもわーく」
メンバー交流や情報提供を通じて、吃音のある方々の就労をはじめとした当事者支援のNPO法人です。
http://www.domo-work.com/

・言友会(げんゆうかい)
吃音がある人たちのためのセルフヘルプグループ
http://zengenren.org/

・脳洗いゼーションBlog
合理的配慮の事例紹介でたびたび参考サイトとして紹介されていましたが・・・見つけられませんでした。
ご存知の方はお教え願えればと思います。

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