ウィムッシュ!
アマチュア落語家の日本一を決める大会「落語国際大会IN千葉」の決勝戦を観戦してきた。
決勝は予選を勝ち抜いた10名と外国人枠1名の計11名による戦いとなる。
「年々レベルが上がってきている」
喫煙所でたまたま一緒になった審査員の先生方がこぼすくらい決勝ファイナリストのレベルは高いらしい。
予選から観戦していた知り合いに聞いたところ、敗者復活戦もあったとのこと。
予選で一体どんなドラマがあったのか、弥が上にも決勝戦の期待が高まる。
開場し、席へ着くなりプログラムを見る。
すると、驚愕の順番が飛び込んでくる。
第1演者『子は鎹』
第2演者『自作落語』
第3演者『死神』
・
・
・
ちょwww
序盤からトリネタがきちゃってるよwww
順番はくじ引きらしいけどこの並びはヤバイだろwww
普段の寄席ではあり得ない、大会ならではの内容無視の演目順。
しかし、さすが決勝に残った猛者たち。
順番なんてなんのその。
泣かせて笑わせて怖がらせて。
時事ネタや地域ネタを織り混ぜて貪欲に笑いを取りながら見事に自分の世界に引きずり込んでいく。
しかし、そんななか、会場を静まり返らせる一人の演者がいた。
やっていた演目は『鮫講釈』。
鮫に向かって講釈を垂れるという演目だが、見せ場の講釈がそれは凄まじく。
『修羅場読み』という独特のリズムでノンストップで語り続ける講談の技法のようだが、会場全体あまりの勢いに息をのみ聞き入ってしまう。
そして、講釈の継ぎ目で自然と巻き起こる拍手。
カッコいい。。。
講釈を初めてカッコいいと感じた。。。
他を圧倒する言葉の波。
落語でありながら講談の修羅場も平然とこなすその姿に『これぞ話芸だ』と言わんばかり意地を見た気がした。
こんなネタをやってみたい。
そして、自分もこのレベルの方々と戦ってみたい。
普段の和気藹々とした寄席とは違う、勝ち負けを明確に意識した落語がそこにはあった。
こんな落語を見せられて奮い起たないほうが嘘になる。
来年こそは観客ではなく演者として参加できるよう、また1年努力していこう。
明日からさっそく新ネタの練習だ。
シリーズ記事
コメント